ごあいさつ

「藤枝エコノミックガーデニング」の推進10周年に寄せて

藤枝市長 北村 正平

 我が国の経済は今、新型コロナウイルス感染症やロシアのウクライナ侵攻、世界的なインフレなど、大きな環境変化が次々と押し寄せ、極めて予測困難な状況が続いています。私たちがこれから迎える新たな時代は、こうした大きな環境変化に対応しつつ、人口減少や少子高齢化、人手不足、さらには加速するデジタル化やグリーン化、グローバル化への対応など、地元中小企業が抱える経営課題に正面から取り組み、地域と企業の対応力・回復力を高めることで、地域経済の健全で持続的な発展を成し遂げていかなければなりません。
 本市では、時代の変化を先取りし、他市に先駆けて平成23(2011)年度から独自の産業成長戦略として、地元中小企業が成長するビジネス環境をつくる「エコノミックガーデニング」の考え方を導入し、地域経済を「庭」に見立て、企業を「植物」、行政や金融機関、大学などが「水」となり「肥料」となって土壌を作り、緑豊かな“庭づくり”に取り組んできました。その成果として、多くの事業者が今の時代を成長へと転換する好機と捉え、産学官金連携支援のもと、新たな挑戦に向け積極的な行動を起こしています。
 このたびの10周年を契機に、これからも本市が国内における「エコノミックガーデニング」の先駆市として飛躍できるよう、『藤枝市地域経済を支える「がんばる中小企業」振興基本条例』に掲げた理念のもと、産学官金がより連携し、「がんばる中小企業」が持続的に発展できるよう、環境の変化に応じた積極的な支援に取り組んでまいります。